SS親衛隊名誉指輪

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「髑髏リング」とも呼ばれる「親衛隊名誉リング」がありますが、このリングは左手薬指にはめることが定められているリングで、出始めた頃はSS親衛隊全国指導者ハインリヒ・ヒムラーによって1934年4月10日に制定されたリングです。古いSS隊員を顕彰するために制作されたリングで、このリングを持っているかどうかは親衛隊の隊員の中で、リングが授与されるというのは最も高いステータスのひとつでもありました。

親衛隊名誉リング

ナチス党親衛隊:SSの古参隊員に一番最初に授与されたのは、5000人のSS隊員でした。ハインリヒ・ヒムラーによって制定されていますが、1939年8月から基準が緩められています。ある一定の条件の、1933年以前に入隊していた者で、親衛隊登録番号10000番以下といった将校や階級に関係なくある一定の基準を満たしている親衛隊の隊員であれば授与されるようになりました。そのため、最終時には1万45000個ほどの授与が行われたと見られています。

トーテンコップがセンター

「髑髏リング」は「親衛隊名誉リング」といわれるだけあり、この指輪の授与する基準は、名誉を重んじるものというために製作されていることから、犯罪歴や懲戒歴のない者だけが授与される対象になっていました。

授与された後に、犯罪を犯したり懲戒を受けた隊員は、指輪を親衛隊の人事本部に返却しなければなりませんでした。また親衛隊から離れた場合、そして本人が亡くなった場合などもでもリングの返却が求められました。ただし、本人が亡くなった場合には家族が形見として受け取ることを認められていました。ただし、懲罰を受けた場合などは指輪と一緒に勲記も返却しなくてはいけませんでした。また着用資格のない者へ名誉リングを貸与したり、名誉リングの複製をつくることは法律で禁止されていたため、もしこれらに違反した場合は罰せられました。

指輪の持ち主が死亡するかまたは、親衛隊を離れた場合には、指輪はヒムラーの元に戻されて、持ち主を記念するために親衛隊の聖地のヴェヴェルスブルク城の「トーテンコプフ・リングの所有者たちの神殿」に収められて、そこで永久保存されることになっていました。名誉リングの持ち主が戦場で戦死した場合には、SS親衛隊の同志は全力を尽くして戦士した持ち主の名誉リングを回収して、敵の手に渡らないようにしなければならないとされていました。回収した後は上官に渡して、その上官からSS親衛隊の人事本部へと返却していました。

親衛隊名誉リングをデザインしたのは「ヒムラーのラスプーチン」とも呼ばれるカール・マリア・ヴィリグートです。指輪の外側にはトーテンコップ(髑髏)と柏葉とルーン文字があり、指輪の内側には「Seinem lieben:親愛なる 授与者の氏名 授与日 H.Himmler」という文字が刻まれていました。

カール・マリア・ヴィリグート

「ヒムラーのラスプーチン」の異名をとるカール・マリア・ヴィリグートは、親衛隊全国指導者ハインリヒ・ヒムラーから絶大な信任を得たことで、親衛隊の宗教思想に大きな影響を与えた人物です。独自の神秘主義とオカルトを信仰していました。

1934年に古城のヴェヴェルスブルク城をSS親衛隊で購入して、立て直すよううに勧めています。この古湖は「世界の中心」という寓話のある城です。ヴィリグートの勧めでこの古城を買ったこともあり、SS親衛隊はこの城で隊員同士の結婚式を執り行ったりしていました。挙式の際には、ヴィリグートが司祭のような役回りを果たしてました。

ヴェヴェルスブルク城という城は親衛隊にとっては、特別な意味をもつお城だったのにも、ヒムラーのラスプーチンともいわれるヴィリグートの存在が関係していました。

コレクターの希少品

ヒムラーから信頼を得ていたヴィリグートも、1838年には自身の過去精神病院に入院していたという過去がヒムラーにばれたこともあり、またヴィリグートがヒムラーの側近女性に関係をせまったことなどもあって、ヒムラーからの信任を失いました。

そして親衛隊名誉リングがどうなったのかというと、戦況の悪化のために1944年10月7日の生産を最後に生産が中止となりました。親衛隊名誉リングの授与が中止されると、ヒムラーは残った指輪すべてをヴェーヴェルスブルク城の近くの山に埋めさせていますが、ヒムラーがその指輪をどこに埋めさせたのか?!というその位置は現在でも不明になっています。1945年1月の時点で、生産された14,500個の指輪のうちの64%が、ヒムラーの元に戻っています。

そして戦後に、多数の指輪がヒムラーの指示通りに持ち主と一緒に埋葬されています。終戦まで残った指輪の数は3,500個ほどだと考えられていますが、とても数が少ないということもあって親衛隊名誉リングはコレクターの間では希少品とされています。そのため、多数の模造品や贋作がマーケットに出回っています。

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